予告臭

庭で出会ったBOY-Sは目がまん丸で瞬きをしない人だった。

私の持っていた籠が空だったせいか「カブト虫をあげよう」と言う。
「ああ、どうも」と言って待っていると
BOY-Sの後ろからブーンと一匹のカブト虫が飛んできた。

カブト虫の尻からねずみの尾っぽが生えていて
ぶるぶると振るえるそれが当たりそうで身をかわした。