陸続きの楽園

RPG中は薄目」が暗黙の了解となっているので、
終了した後もしばらくは目の周りの筋肉が引きつっていた。


ここはどこかというと、おそらく「亀ハウス」
漫画で見るよりこじんまりとした佇まいだった。


RPG中はよく見えていないからひたすらに緑色を目指して
陸地を歩き回っていたけど、タイムアップしたここが
まさか亀ハウスだなんて予想もしなかった。


私は少し気を使って、大きな建物群の中に緑色の屋根があったと言った。


後ろめたかったわけではないけど、すぐに亀ハウスから出て行った。


団地の前の台形の公園に座って、亀ハウスにはもう帰れないだろうと思った。