その異物

朝になってもずっとパーテンションに囲まれたままだった。


一日のパーテンション量が現実と上手くかみ合わない。
誰かがそれを溜め込んでいる。


パーテンションにたくさんの四角を書き込んで、
扉が出来るのを待っていたが、
扉が出来てもそこからは出ないつもりだ。


遠くにある国境をパーテンションで仕切ることが
今持っているただ一つの目的だった。