2005-05-25 踊る方の踊り 旅館のテーブルの上にくちゃくちゃに丸められた新聞紙が置いてあった。 そーっと近づいていくとカサカサと中から音が聞こえる。 恐る恐る新聞紙を開くと、中から「24」という文字と 灰色が逃げ出そうとしていた。 「24」はもうほとんど抜けていたけれど、 灰色はからまって抜け出すのに苦戦していた。 「24」と灰色を失った新聞紙は明日の朝には捨てられるだろう。 新聞紙は何かを無くしたら捨てられる運命なのだ。